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2月2日、羽田空港の新たなルートで、実際の旅客機を使った飛行テストについてルート下の住民から騒音や部品落下に懸念の声が報じられました。
騒音源の近くにある不動産が、その価値とともに不動産価格も下がってしまうのは、多くの人が予想できるかと思います。新ルートによる飛行機の空路の下に位置するマンションも、やはり不動産価格は下がる可能性があるといえるのではないでしょうか。
羽田空港では、2020年のオリンピックまでに国際線増便に対応できるよう取り組んでいて、空路の見直しを行っています。新たなルート下には、松濤・青山・代官山・白金・御殿山など都内の高級住宅地も存在します。
首都圏の空の玄関口である羽田空港が取り組んでいるのは、飛行経路の見直しと新たな空路の設定です。国土交通省によれば、早朝時間帯以外の国際線は、最大で年間約3.9万回、現行の約1.7倍の発着回数の増加が可能となります。
▼南風時の滑走路の使い方を変更予定
国土交通省によると、羽田空港周辺は南風と北風が多く見られ、2通りの滑走路を風向きによって使い分けています。
南風が吹いているときは、都心側から着陸し、海側へ離陸することがもっとも効率的です。従来は逆の方向から離着陸していた便があったため、変更する予定です。
北風に関しては、海側から着陸し、都心側へ離陸することがもっとも効率的です。北風の場合は現在も同じ向きに離着陸を行っているので、滑走路の使い方に関しては変更ありません。
▼新ルートは東京都心上空を飛行
新ルートを飛行した場合、天候にもよりますが、埼玉県上空で機体を左旋回させてから、南北に延びる羽田空港滑走路に着陸します。高度を下げた後、新宿・渋谷・港・品川・大田区などの上空を飛行してから空港へ着陸することになります。
品川周辺での飛行機の高度は約450メートル。かなり低いところを飛行機が通ることになります。
大井町付近では悪天時には、上空330mぐらいで進入してくる可能性があります。
詳しいルートに関しては国土交通省のホームページに掲載されているので参考にしてください。
https://www.mlit.go.jp/koku/haneda/international/new.html#newFlightPath
高級住宅街の不動産価格低下がささやかれるのは、その上空、しかも低いところを飛行機が通る予定だからです。飛行機が上空を通ることで懸念される一番の問題は「騒音」。低空飛行すれば、なおさら騒音のデシベル(db)は大きくなります。
▼現在よりも飛行回数が多くなる!?
同省では、このルートでの着陸は15時から19時のうち3時間程度に限定するとしていますが、この時間内で最大90回、2分に1回のハイペースで騒音が発生する試算です。飛行計画はさらに拡大される可能性もあります。
▼タワーマンションの騒音は我慢の限界を超える!?
マンションの1フロアあたりの高さを3メートルとすると、40階建てのタワーマンションの最上階の高さは、およそ地上120メートルとなります。
同条件のマンションが品川にあったとしたら、飛行機が飛ぶ高度は約450メートル。330メートル上を飛ぶ計算になります。
ジャンボジェットが300メートル上を飛んだときの音を想像してみてください。想像以上のうるささだと予想されます。
大井埠頭、大井町付近では、76~80dB
dB(=デシベル)という単位で説明されてもわかりづらいかと思いますので、具体的な騒音と比較して説明をしましょう
・地下鉄の車内 窓を開けた状態(80dB)
・ピアノの音(80dB)
国土交通省は騒音対策として、「低騒音機導入の促進」「南風時の新しい到着経路の高度引上げ」「防音工事の実施」などを打ち出していますが、さらなる対策も必要となりそうです。
松濤・青山・代官山・白金・御殿山など、新飛行ルートの下にある高級住宅街の不動産価格の下落は避けられないかもしれません。
上記のエリアに限らず、今から不動産の購入を検討されている方はもちろん、騒音の影響が出そうなエリアかそうでないかは事前に把握しておきましょう。
詳しいルート詳細はこちらから(国土交通省HP)
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